目次
1. MNPはタイミングが重要!
2. 解約月以外でもすぐにMNPした方が良い理由
3. MNP初期費用のまとめ
MNP(ナンバーポータビリティ)とは、契約中の携帯電話事業者から別の携帯電話事業者に変更する際に、現在使っている電話番号をそのまま使用することができる制度です。月々の通信費を抑えるために、現在使っているキャリアからMVNOへのMNPをお考えの方もいらっしゃると思いますが、気になるのは初期費用です。今回は、MVNOへのMNPにかかる初期費用を調べてみました。
1. MNPはタイミングが重要!
キャリアからMVNOにMNPする場合、初期費用は大きく分けてキャリアに支払う費用とMVNOに支払う費用の2つです。このうち、MVNOに支払う費用は3000円が一般的です。店頭やネット通販などで割引キャンペーンなどを行っている場合はもう少し安く済む場合もありますが、端末を自分で持ち込んでSIMカードだけを購入するのであれば、それ以上の費用はかかりません。
一方、キャリアに支払う費用については次の3つが考えられます。まず、端末料金の残債が残っている場合はMNPの際に全額支払う必要があります。新規契約や機種変更の際に端末の料金を一括で支払うか、キャリアによって異なりますが12回、24回、36回払いといった分割払いを選択できます。分割払いを選択していた場合は、残りを一括して支払わなければMNPできないので注意しましょう。
次は解約違約金ですが、これはMNPするタイミングやキャリアとの契約形態によって異なります。いわゆる2年縛りと呼ばれる契約のために解約月以外に契約を解除(もちろん、MNPも含みます)する場合は9500円の解約違約金をキャリアに支払わなければなりません。
現在、総務省の指導によってこの制度の改善が進められており、かつては1ヶ月といった短い期間内しか解約できなかったのが3ヶ月に延長されたり、契約から2年経過後は解約違約金が発生しないプランも選択できるようになりました。しかし、契約後2年以内の解約には依然として解約違約金が発生し、解約違約金が発生しなくなるプランは月額料金に実質的に上乗せされているといった点には着目すべきでしょう。
これらの端末料金の残債支払いや解約違約金を抑えるには、自分がキャリアをどれぐらいの期間使用しているかを把握しておくことが重要です。例えば、後1ヶ月で解約月を迎える場合はそれだけで9500円の出費を抑えることができるので、1ヶ月待ってからMNPをするのが良いでしょう。
最後に、MNP転出に伴う手数料がかかります。これは転出のタイミングや契約の形態には関係なく3000円がかかります。
2. 解約月以外でもすぐにMNPした方が良い理由
解約月以外にMNPすると解約違約金9500円が発生してしまうので、解約月になるまでキャリアからMVNOへMNPするのは待とう…というのは実は正しくありません。現在、キャリアでスマホを使うと1ヶ月あたりの通信量が2GB+電話かけ放題というプランでも6500円の月額料金がかかります。ですが、MVNOにMNPすることによって月額料金を4000円以上安くすることが可能です。つまり、解約月まで1ヶ月~2ヶ月であればそれまでMVNOへMNPするのを待った方が初期費用を含めた費用を抑えられますが、解約月までそれ以上の期間がある場合はすぐにMNPした方が長い目で見ると費用を抑えられるのです。
また、端末代金の残債が残っている場合にはMNPの際に一括して支払う必要があるので初期費用が増大してしまいますが、こちらもキャリアとMVNOの月額料金の差で長期的にはMVNOの方が費用が安くなります。キャリアの場合は端末料金分を月額料金から割り引くことで実質的な負担金を低くする方式が取られていますが、MVNOの月額料金はそれを補って余りあるほど安くなっているので、やはりMVNOへMNPするのは早ければ早いほど良いと言えるでしょう。
3. MNP初期費用のまとめ
(1) MVNOに支払う費用
・SIMカード代金・契約手数料…3000円(店頭での購入や割引キャンペーンがあれば安くなる場合もあります)
(2) キャリアに支払う費用
・端末料金の残債(残っている分を一括で支払う必要があります)
・解約違約金…9500円
(解約月や、契約してから2年経過後は解約違約金が発生しなくなるプランを利用している場合はかかりません)
・MNP転出手数料…3000円
以上をまとめておきます。キャリアからMVNOへMNPする場合には最低でも6000円の初期費用がかかると考えておくとよいでしょう。そこに、解約違約金がかかる場合は9500円がかかり、端末料金が多く残っている場合にはそれなりにまとまった金額を初期費用として用意しておくひつようがあるでしょう。ですが、MVNOの月額料金はキャリアと比べて格段に安いということを考えると、少なくとも長い目で見ればスマホの使用料金を抑えられるのです。乗り換えが早ければ早いほど、MVNOへのMNPの恩恵を受けることができます。利用を検討している方も、なるべく早い決断をおすすめしますよ。